白米 VS 無洗米~そもそも無洗米とはなんなのか?~

「普通の白米と、無洗米はどっちがおいしいの?」「無洗米ってまずいんじゃないの?」という

質問をよく頂きます。

いつも、「大きな違いは無いと思います」と答えてきました。(個人的には少しだけ白米がおいしいように感じますが)

実際のところ、無洗米の方が決定的に味が落ちるという事は無いと思います。


 

白米VS無洗米を実験してみました。

当社では、毎週「お米ラボ」と称して試食会をしています。ルールは3つ。
①2つのお米を社員全員で試食。
②先入観を捨てるために、何のお米かを明かさず試食してもらう。
③見た目、粘り、甘味、粒粒感など、基準ごとに評価。
今回は、どちらが白米でどちらが無洗米かを明かさずに試食してもらい、評価してもらいました。
ちなみに使用しているお米は同じです。
無洗米(こしひかり50% ひのひかり50%)VS通常白米(こしひかり50% ひのひかり50%)

無洗米データ

結果は無洗米180点・通常白米181点となりました。結果としてほとんど差が出ない事に。
甘味や粒粒感は本当にわずかではありますが、通常の白米の方がスコアは上でした。


 

なぜ無洗米はおいしくないというイメージが強いのか?

「昔食べた事あるけど、無洗米は美味しくなかったさぁ~」というご意見、確かにあります。

昔は、無洗米の技術が低い上、無洗米を購入する人=品質<手間やコスト重視な人だとメーカーは考えていました。だから、安物のお米で

無洗米商品を作っていました。

現在はニーズの多様化に合わせて、おいしいお米でも無洗米で売っています。


 

無洗米=無洗米処理を施したお米

無洗米とはなんなのか?

一言で言うとこうなります。後で詳しく書くとして、先に普通の白米について書きたいと思います。
玄米を精米機にかける事で、白米ができます。精米機で表面の殻等を取って、普通のお米にします。
精米機で処理した白米表面には、肌ヌカというが残ります。

ちなみに肌ヌカを取らずに炊くと、すごく味が落ちます。

私も、無洗米と間違えて白米を研がずに炊いてしまった事があります。

臭いがきつく、パサパサしてました。

普通の白米は、人の手で研ぐ事で、肌ヌカを取ります。


 

無洗米技術、誕生

その肌ヌカを取る画期的な技術、という事で無洗米機が誕生します。

ただし、実際には2~3度洗いしなければならない無洗米も多く、また「何をもって無洗米とするのか?」

という基準もありませんでした。

品質は安定せず、「やっぱりお米は洗わないとダメだね~無洗米はまずい」という風潮につながっていきます。

しかし、技術が向上し、斬新な発想で肌ヌカを除去する機械も登場します。

また、現在は日本精米工業会が定める無洗米の品質基準が作られました。


 

 まさかのタピオカを使った無洗米機

無洗米機の種類としては、4種類あります。

その目的は「肌ヌカの除去」です。

つまり、肌ヌカさえ取れれば、手段は選ばないという事です。(笑)

一番オーソドックスな無洗米機は乾式法と呼ばれるものです。

ブラシで、お米を磨き、肌ヌカを除去する→無洗米が完成。というシンプルなタイプです。

無洗米機 画像

ちなみに当社もこのタイプを使用しております。

精米工業会の基準もクリアしています。

4つのタイプの中で、最もアクロバティックだと思う(個人的に)スタイルが、タピオカでんぷんを使うものです。

無洗米 ジフライス

①上の機械内部でお米を水で濡らし、タピオカでんぷん(よくデザートとかで使われるアレ)を放出!

②タピオカでんぷんがお米の表面に付着

③タピオカでんぷんを水流で流す

④そうすると一緒に肌ヌカも取れる

⑤乾燥させて袋詰め

という流れになります。

無洗米のコスト


 

1,600円の白米VS1,600円の無洗米

同じお米と仮定して、この場合、どちらが経済的でしょうか?

先に書いたように、白米と無洗米の違いは、肌ヌカがあるかないかです。

5キロ1,600円の白米は肌ヌカ込みで5キロという事になります。

お米を洗い、肌ヌカを取り除いた状態だと4.85~4.9キロと言われています。

一方無洗米は、肌ヌカ抜きで5キロです。

0.1~0.15キロ程無洗米がお得という事になります。

1600円÷5キロ=1キロ320円

320円×0.15キロ=48円

5キロ=48円程度お得という事です。

意外と大きいですね。(^^)

また、お米を研ぐ必要が無いため、水道代もコストカットできます。


 

美味しい無洗米を選ぶには?

それでは、スーパーに行ってどの無洗米を買えば、毎日美味しいご飯が食べられるのか?
単純かつ身も蓋もない方法として、高めの価格で売っている無洗米を買う。というものがあります。
冒頭で書いたように、まだ安物のお米を無洗米で売っている状況も結構あります。
それを避けつつ、おいしい無洗米を選ぶ方法として、「高めを買う」は理にかなっているのではないでしょうか。
あっ!それと買う前に最後のチェックとして、同じ価格帯の無洗米じゃないお米と「粒の大きさ」を比較しましょう。
同じくらいの粒の大きさ→問題無し
明らかに無洗米の方が粒が小さい→STOP!(安物のお米は、いわゆるクズ米という粒の小さいお米を使う事が多いです。別の商品を検討されたし。)

ごはんと味噌汁


 

無洗米の炊き方

無洗米の炊き方を失敗すると、「やっぱお米は研ぐべきさ〜」の世界に逆戻りです(笑)

①お米を正確に量り、ざるに投下

②水をなじませる(軽くまぜ、水は捨てても1回程度)

③水につけておく。普通のお米より水加減は多めになります。ジャーに無洗米用の目盛がついてる場合はそれに合わせます。

④30~50分程度水に浸しておきます。

(無洗米は研ぐ作業をしていない分、水に浸す時間は長めに取ったほうがいいです。)

⑤炊き上がった後は、15分程蒸らした後、ご飯をつぶさないように底から混ぜ、ほぐします。

普通のお米との違いは、

②の段階で研ぐ作業が無い事です。

ただ、 無洗米は水に浸すと水が白く濁る事があります。

それで、「あれ?白くなるし、洗った方がいいのかな?」となり、ついつい

無洗米を研いでしまいがちです。

しかし、この白さは旨味成分であり、研ぐ事で失われてしまいます。

あくまで、水で軽くすすぐ程度で止めておきましょう(^^)
また、③,④の水加減と水に浸す時間が無洗米と白米の違いになります。

無洗米については、また今後も書いていきたいと思います。
それではまた〜。
当社のテレビCMが始まりました(^^)お米マスクがラップしてます(笑)


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